text
□甘えた
1ページ/1ページ
「……………」
「……………(ジッ)」
「………(ペラッ/ページを捲る)」
「………(ジッ)」
「……。(パタン/本を閉じる)」
「あれ、続き読まなくていいの?」
「読むに読めん」
「わぁー私読書の邪魔しちゃったんだー。
弦一郎ゴメンねー(棒読み)」
「……言いたい事があるならはっきり言ってくれ」
「じゃあ、言うけど…引かない?」
「絶対に引かん」
「構って…。(表情を隠すように俯き小さく呟く)」
「ムッ?」
「だから、その…構って(段々髪の間から覗いている耳が真っ赤になる)」
「何だ。そんな事で悩んでいたのか」
「わ、悪かったわね!!」
「お前は彼女なんだから遠慮せずに来ればいいではないか」
「ん…?」
「ほら、来い(軽く腕を広げ抱き締める体制を作る)」
「あ、う…ぅー」
「来い」
「……(無言で抱き付く)」
「その、すまなかった」
「弦一郎は悪くないじゃん」
「最近構ってやれなかったろ」
「許してほしかったらもう少し…ぎゅーってして。
頭撫でて」
「そんな事でいいなら(頭を撫でる)
…いけんな。癖になりそうだ」
「寧ろなっちゃえ(ニヤッ)」
「あぉ…それもいいな(緩く微笑む)」